2020年02月06日(木) [長年日記]
■ [c++] C++17の畳み込み式(fold expression)
C++17から可変引数テンプレートに対して畳み込み式というのが使えることを知ったのでメモ。
以前に書いた可変引数テンプレートのコードを畳み込み式を使って書き直してみる。
#include <iostream>
#include <string>
// sからindexesで指定された位置の文字を繋いだ文字列を返す。
template<typename... Args>
auto select(const std::wstring& s, Args... indexes)
-> decltype(std::initializer_list<int>({indexes...}), std::wstring{})
{
using namespace std::literals::string_literals;
return (L""s + ... + s.at(indexes));
}
int main()
{
std::ios_base::sync_with_stdio(false);
std::wcout.imbue(std::locale(""));
std::wcout << select(L"パタトクカシーー", 1, 3, 5, 7) << std::endl;
}
非常に強力。
2020年02月07日(金) [長年日記]
■ [life] toto当せんした(7) 3320円
2か月経たないうちにまた当せん。100円BIGの4等で3320円。黒字になるには2等以上じゃないとダメだなあ。
2020年02月20日(木) [長年日記]
■ [life][work] マイナンバーカードを使ってe-Taxで電子申告をした
青色申告特別控除で65万円の控除を受ける条件として、来年の申告からはe-Taxの使用が加わるようなので、今回初めてe-Taxを使って確定申告をしてみた。
e-TaxはICカードリーダを購入しなければならないのがネックで使っていなかったが、既にNFC対応Android端末をICカードリーダとして利用できるようになっている。
使用したもの
e-Taxの利用には色々な方法があって混乱するのだけれど、今回は次を使って行った。
- Bluetooth対応Windows PCとEdge
- NFC対応Android端末 (Pixel 3a)
- マイナンバーカード
ウェブブラウザとしてEdgeかIE11を使わなければならない。PCとAndroid端末はBluetoothで接続しておく必要がある。
また、PCとAndroid端末にはそれぞれ専用ソフトウェアのインストールが必要になる。
- PC
- e-Tax Edge用AP
- 事前準備セットアップ(このインストーラから色々なアプリケーションがインストールされる)
- Android端末
- JPKI利用者ソフト
- e-Taxアプリ
PC用ソフトウェアについては手順通り進めていけば順にインストールを促されるのでそれに従えばいい。
申告は確定申告書等作成コーナーから行った。
はまったところ
一番困ったのは、マイナンバーカードから基本4情報を参照する画面で読取エラーになったこと。PC上で「券面事項入力補助用パスワード」を入力するよう促されて入力するのだけれど、何度やってもエラーになってしまう。途方に暮れたが、
というFAQ内に
【注意】
Android端末をICカードリーダライタとして利用する場合、券面4情報(氏名・住所・生年月日・性別)の読み取りに対応していませんので、お手数ですが、新規にマイナンバーカード方式を利用する場合は、事前にAndroid端末から以下のとおり、操作してください。
とあるのを見つけて解決できた。Androidのe-Taxアプリを使って事前登録が必要だったのだ。PC上の操作画面にはそのような注意は表示されていなかった(と思う)ので、全員困ってしまうと思うがどうなのだろう。
感想
ほかにも各種ソフトウェアが不安定だったりわかりにくかったり、パスワードを何度も入力させられてうんざりするなど、かなりイライラさせられた。
でも、何とか電子申告できて達成感はある。
2020年02月27日(木) [長年日記]
■ [dev][math] 累乗を高速に計算する
累乗の計算はバイナリ法(繰り返し二乗法)と呼ばれるアルゴリズムで高速に計算できる。
再帰で考えるとわかりやすいのでそれをメモ。
\[ \ a^x = \begin{cases} 1 & (x = 0) \\ (a^2)^{\frac{x}{2}} & (\text{$x$が偶数}) \\ a \cdot a^{x-1} & (\text{$x$が奇数}) \end{cases} \]
が成り立つので、これをそのままコードに書けばよい。
素朴な実装と繰り返し二乗法の実行時間を比較するコードを示す。計算結果は巨大な数になるため、1000000007 で割った余りを計算するようにしている。
#include <chrono>
#include <iomanip>
#include <iostream>
#include <string>
// 素朴な実装
long mod_pow0(long a, long x, long m)
{
long result = 1;
for (long i = 0; i < x; ++i) {
result = result * a % m;
}
return result;
}
// 繰り返し二乗法
long mod_pow(long a, long x, long m)
{
if (x <= 0) return 1;
return x & 1
? a * mod_pow(a, x - 1, m) % m
: mod_pow(a * a % m, x >> 1, m);
}
// 時間計測をする
template<typename F>
void measure(const std::string& name, F f)
{
namespace ch = std::chrono;
const auto s = ch::steady_clock::now();
const auto result = f();
const auto e = ch::steady_clock::now();
const auto d = ch::duration_cast<ch::duration<double>>(e - s).count();
std::cout << std::fixed
<< name << " = " << result
<< " (" << d << " sec)"
<< std::endl;
}
int main()
{
constexpr long m = 1000000000 + 7;
long a, x;
std::cin >> a >> x;
measure("mod_pow0", [a, x, m]() { return mod_pow0(a, x, m); });
measure("mod_pow ", [a, x, m]() { return mod_pow(a, x, m); });
}
手元の環境だと、素朴な実装でもxが10**8までなら1秒程度で計算できるが、10**9になると10秒以上かかる。繰り返し二乗法は速い。
$ ./a.out 2 10000000 mod_pow0 = 255718402 (0.128632 sec) mod_pow = 255718402 (0.000001 sec) $ ./a.out 2 100000000 mod_pow0 = 494499948 (1.274563 sec) mod_pow = 494499948 (0.000001 sec) $ ./a.out 2 1000000000 mod_pow0 = 140625001 (13.117252 sec) mod_pow = 140625001 (0.000002 sec)